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ネット&読書探索の遍歴
by kaursh
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ブッシュ元大統領と小笠原のカニバリズム事件
a0024788_12945.jpg 秦郁彦の『昭和史の謎を追う』は昭和の奇妙な話がいろいろと紹介されていて面白い。その中でも、下巻に収録されたブッシュがらみの話は注目に値する。
 現ブッシュ大統領は親日派ではあるが、その父親となると、日本に対してあまりよくないイメージを持っていない。その理由は第二次世界大戦にまでさかのぼる。兵役を逃れるのに必至だった息子の現在の大統領であるが、父親の方はCIAの長官を務めたこともあるように、硬派な人間で第二次世界大戦にも航空兵として参加していた。その任務地が小笠原。
 小笠原の父島にいた日本軍はブッシュを驚愕させるほどにかなり凄まじい集団だった。同じ航空部隊の米兵の飛行機が不時着して、日本軍の捕虜になってしまった。父親のブッシュも同じ時期に飛行機が墜落。だが、運良くパラシュートで脱出した。そこへ日本軍も近づこうとしたが、米軍の威嚇によって難を逃れた。運良く捕虜という事態に陥らなかったから大統領になれた。ところが、つかまった方の米兵の運命は悲惨なものだった。というのも、一部の人からは捕虜の米兵は英語教師として慕われていたが、この米兵は日本軍の部隊長とその仲間によって、酒の肴としていいものがないということから、殺害され、さらに食べられてしまったのである。的場少佐が主犯だと言われている。
 戦後、この事実はアメリカの調査で明らかになり、米軍によってこのカニバリズム事件の首謀者たちは厳罰に処せられることになった。詳細は不明だが、それ相応の仕返しを受けて死亡したのだろうとのことだった。

 そんなこともあってか、父親のブッシュは日本とあまりいい相性とはいえない。(レーガンと中曽根との蜜月時代、小泉と息子ブッシュとの親密な関係とも違っている。)父親ブッシュが大統領として来日したときには、祝賀会の席で体調を崩して倒れてしまった。湾岸戦争の時には、貢献しようとしない日本の後手後手の態度が非難されることになったが、父親ブッシュの悪いイメージが災いしたのかもしれない。

 秦郁彦の『昭和史の謎を追う』はこうした話がいろいろと掲載されていて、読みがいのある本。特攻の飛行機の開発者が戦後にたどった数奇な運命など。
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        by kaursh | 2004-07-10 01:31 | ノンフィクション
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