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ネット&読書探索の遍歴
by kaursh
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カテゴリ:国内ミステリ( 4 )
       
下山事件と白洲次郎
柴田哲孝の『下山事件 最後の証言』は下山事件の背景から亜細亜産業、白洲次郎、吉田茂といった人脈の関連が見えてくる。この手の話題は現在とても注目を集めていて、次のブログではさらに詳細な部分を取り上げている。

ブログ:余多歩き

ブログ:折り返し地点を過ぎれば人生下り坂

そして、さらにこの話題は浦沢直樹&長崎尚志の『BILLY BAT』で現在連載中。
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        by kaursh | 2009-04-20 01:33 | 国内ミステリ
竹本建治の『凶区の爪』……ちと『ヒカルの碁』かな
 最年少で本因坊のタイトルを獲得した牧場智久は試合のすぐ後に、ひょんなことから山形の会場から記者の相原やカメラマン槇村、そしてカメラマンの従妹の少女武藤類子を引き連れて四条家の旧家を訪れることになる。旧家の近くにある巨大な奇岩を見物した後、牧場少年は試合の疲れから高熱で倒れてしまい意識は朦朧。その間に四条家に次々に起こる横溝正史風の血筋をめぐる家督争いと残虐な連続殺人。最初の殺人は蔵の白壁に埋め込まれた首なし死体。翌日には、また蔵の中に、狂女の面を被った長女の石蕗の死体が発見される。小説は牧場少年が不在のままに、類子がいろいろと話を聞きだすことでほとんど進行してしまう。
 だが、結末の直前に、牧場少年はようやく病気から回復して、類子から事件の経緯を聞かされ、事件の真相をつきとめることになる。

 これは軽いミステリー小説。牧場少年が囲碁棋士の夢として「僕は神様と囲碁をしてみたいな」と語るところは、人気漫画で人気アニメの『ヒカルの碁』を連想させなくもない。殺人のアイデアは綾辻行人からもらったと著者自身が明かしている。

 光文社文庫のものを私は読んだ。
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        by kaursh | 2004-07-10 14:37 | 国内ミステリ
竹本建治の『ウロボロスの偽書』
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 こんなところに、変わったタイプの小説があったんだ!

と私からするとかなりの発見。作者こと竹本建治が連載を始めた小説に誰かがいつの間にかに書き込みをするようになった。独白形式で殺人者の心理が描かれた話、それを書く竹本建治の日々、そして連城三紀彦がアイデアを提供したという芸者たちの物語、これが平行して話は進んでいく。作者が小説に現われるだけではなく、島田荘司、綾辻行人、小野不由美(?)など著名なミステリー系の作家たちやその友人が次々に現われて、不可解な事件に巻き込まれていってしまう。

(あえて言わないが)このジャンルを目指すとかなり退屈な話になる危険性が高いが、ミステリーにしてしまうことで厚いながらも緊張感の持続したストーリーになることに成功している。

続編となる 『基礎論』も少し読み始めたが、まだそのままになっている。だが、この手法を採用しているだけで、私はかなり気に入ってしまってもいる。竹本はどれくらいこの種の他の小説を意識しているのだろうか?笠井潔は竹本に対抗して『天使……』とかいう本を出していた。
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        by kaursh | 2004-06-24 02:26 | 国内ミステリ
法月綸太郎の『頼子のために』
a0024788_31517.jpg 新本格のミステリということで読み出したが、途中でやっとハードボイルド路線の作家であることがわかってきた。法月が高く評価するロスマク(ロス・マクドナルド)は読んでいないが、映画だけ観た覚えがある。ポール・ニューマンが主人公だったような気がする。事件を追及していくうちに、家庭の背後にあるくらい部分に気づくようになっていく、というものだ。『頼子』もこれと同じタイプの話。だが、新本格を想定していた私からすると、新本格からずれてしまう、その展開の意外さに興味が引かれる。これまでに法月作品で読んだのは『法月綸太郎の冒険』ぐらいのものだったので、やっとこの小説家のスタイルがわかってきた。もっとふざけたタイプの小説かと思っていたがどうも違っているらしい。前半の手記の部分で何度か停滞して、もう一度読み直し、ということを何度かしていたが、同姓同名主人公の登場するあたりからはどんどん読めるようになった。

(ネタバレ)
 頼子の教師の柊が頼子と関係を持って、更に妊娠。その発覚を恐れて殺害した、というのが最初の事件像だったが、実際には、父親が虚偽の手記を残していて、自分の犯罪行為を隠蔽するためのトリックだったというあたりがわかったときは、なるほどなるほどと唸らせるものがあった。この小説のポイントは父親と娘との関係が次第に明らかになっていく所だ。
 母親が背後で頼子や父親の行動のすべてを冷酷に見つめていたというのが、この小説のもう一つの落ちであるが、こちらは納得できなかった。いまひとつこの母親の人間像が描ききれていない気がする。しかし結末としてはこういう形が一番すっきりするのだろう。
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        by kaursh | 2004-06-12 03:16 | 国内ミステリ