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ネット&読書探索の遍歴
by kaursh
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ロンドンテロでの容疑者として射殺された男
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 7月7日と21日に起こったロンドン同時テロの後で、スコットランド・ヤードにとって悩ましいのは私服警官がテロ実行犯と間違って殺害したブラジル人青年の問題。私服警官の行動が正当なものだったと擁護してきたが、イギリスの報道では、警察が虚偽の報告をしてきたのではないかと指摘を始めたようである。

 ストックウェル駅の地下鉄車内で私服警官からの発砲で殺害されたジェアンシャルレス・ジメネゼス(Jean Charles de Menezes)。彼はブラジル出身でブリクストン在住の27歳の電気技師。当初は逃走したために、私服警官が発砲して殺害したと報じられていたが、新たな報道によると、ジメネゼスさんは実際には逃亡しておらず、電車のシートで座っている所に警官がやってきて、頭部に発砲して射殺した、というのだ。この他、7月なのに厚手のコートを着用していたとなっていたが、当時のジメネゼスさんは薄手のデニムの上下を着ていて、爆弾を装着するような服装ではなかった。
 警察苦情処理独立委員会(IPCC: Independent Police Complaints Commission)では、ジメネゼス射殺について調査するために、スコットランドヤードに資料の提供を求めているが、まだ実現していない。

最初のスコットランド・ヤードの発表だと:
・夏なのに厚手のコートを着ていて誤解されかねない格好をしていた。(格好からしてテロ犯という印象を与える)
・私服警官が静止したが改札を走り抜けていった。(テロを起こすための決死の行為っぽい)
・止まるように私服警官が声をかけたが、制止を無視して逃亡して、走り回った末に、取り押さえて射殺。(警官と容疑者の間の追跡劇が不幸な結末を招いた。あのとき止まっていればよかったのに)
・友だちとふざけあっていたので、間違われたのではないか?なんて報道もあり。(ブラジル青年の行動がバカだったと思える。間違った場合の抜け道?)

今回出てきた新情報:19日のロイターによると、ITV放送が現場の目撃証言や警察の内部情報から、ブレアによる事実隠蔽の可能性があると指摘した。こういう報道が出てくるあたりは面白い。ブレア警視総監に対抗する人々がリークしたのかもしれない。

・薄手のデニムの上下(爆弾を身につけてる様子は見たところナシ)
・定期券を使って改札を通過して、スタンドの新聞をのんびりと見ながら歩いていた。(まだ、のんびり尾行中)
・電車が来たので、地下鉄に急いで乗車してシートに座った。(電車に乗るときにはよくあること)
・そこへ後から飛び乗った私服警官がシートに座っていたジメネゼスに近づき、頭部に7発、肩に1発撃って殺害した。(私服警官は電車に乗り損ねそうになったのか?尾行に失敗しそうになったことで、気が動転した可能性アリ)
・その後、24時間テロ実行犯を射殺したと全員が思い込んでいた。(という弁明をしているが、かなり嘘っぽい。爆弾があったら大変なので、遺体の確認ぐらいはしているはず)

a0024788_2314575.jpg 思いつくところを挙げてみたが、よくわからないことが多い。私服警官は彼が爆弾を持っていると思っていたのだろうか?テロ実行犯だと思い込んでいながら、私服警官は自宅から追跡を始めて、地下鉄に乗り込むまで容疑者を放置している。テロを起こす恐れがあるなら、地下鉄のシートに腰掛ける以前に、身柄を確保したり、職務質問をするなどしておけばいい。そんなことをしたら実行犯はどんな行動に出るかわからない、ということで射殺したのかもしれないが、他の客が居合わせた地下鉄車内という最悪の場所で発砲したのもある意味で落ち度である。地下鉄の乗客たちに、いろいろと証言されることが考えられる。だが、1983年に発令されたshoot to kill policyによって、市民の安全確保のために、警官には射殺行為が認められている。この法律が適用されるということで、市民の前で射殺した……なんてことはあるのだろうか。
 爆弾を所持していないことはわかっていたが容疑者を射殺しちゃったのは、テロ実行犯ということで私服警官が相当にびびっていたという可能性もある。あるいは、その私服警官がとても勇敢であったので、テロ実行犯の予想できない行動をさせないために、暴走して、ついつい銃弾を浴びせてしまった。どこに真相があるとしても、おそらくお粗末な事実とその後の警察らしい処理が見えてくる気がする。
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        by kaursh | 2005-08-23 21:47 | 海外情報