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デイ・アフター・トゥモローの原案ノンフィクション
a0024788_14524.jpg 映画の原作の他に、ストリーバーとアート・ベルの共著『来たるべき巨大スーパーストーム』というノンフィクションがある。これが映画の原案で、気候の大変動で地球が危機に陥るのではないか、ということが書かれている。それを翻訳したのが右の『デイ・アフター・トゥモロー:スーパーストーム-世界が氷に覆われる日』である。この本は二つの流れで構成されていて、一つはこれまでの歴史的記録から過去の気候大変動を探り、もう一つはそれが現実に起こったらどんなことになるのかを想定してノンフィクション風に創作されている。……この他にストリーバーだけで映画の内容を小説にした本もある。

 こういう話は1950年にイマニュエル・ヴェリコフスキーが『衝突する宇宙』ですでに書かれている。ストリーバーらはこれに少し科学的な情報や新たな歴史的所見を加えることで、本当に起こりそうだと煽り立てている。『ウルフェン』のようなSF風のヴァンパイア小説であれば、科学的な話をでっち上げて、読者をその気にさせる手法としてある程度成功している。『コミュニオン』のようなUFO話も、読者をびびらせる効果があっていい。だが、この本だと、グラハム・ハンコックのようなタイプのあやしい議論になりそうだ。まあ、それを承知でも楽しめるといえば楽しめる。

 古代遺跡の謎、氷付けのマンモス、地球の温暖化現象などを取り混ぜて、いろいろと論じつくしている所は見事なものだが、ある程度まで割り引いて読む必要がある。

 第6章「東京急襲」では、日本にスーパーストームの「マックス」が日本全土を襲う様子が描かれるのだが、この箇所の描写は迫力に欠ける。東京って、近代的なものもあれば古いものがゴチャゴチャした市街地もある場所で、案外歴史も古い、とか、富士山や与那国島沖の遺構のような不思議なものがある国でもある、なんて紹介をして、スーパー台風に襲われて大変なことに……というのが8ページほど書かれている。なかでも特にいい加減な部分。

 それにしても、今年の夏は最初からひどく暑過ぎる。これも前兆なのだろうか?スーパーストームが北極で発生して、主要都市が水没。そしてその後には厳しい氷河時代だとしたら。早い所、南への移住を考えるべきか……。
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        by kaursh | 2004-07-10 14:06 | ノンフィクション
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