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ネット&読書探索の遍歴
by kaursh
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カテゴリ:ノンフィクション( 13 )
       
アンディ・マクナブの『ブラボー・ツー・ゼロ』
a0024788_232.jpg イギリスの特殊部隊の隊員が入隊から湾岸戦争の体験までを書き綴ったノンフィクション作品。それほど期待しないで読んでいたが、やめられなくなる面白さ。イギリスの特殊部隊について

 ハードな訓練や他の隊員たちとの関係

     イラク潜入と銃撃戦

   そして捕虜生活と拷問の恐怖

と一冊でその全貌がわかってしまう。……いや、SAS戦闘員の方も読んでいたので、そっちに訓練のことが書かれていたのかもしれない。SASもあわせて読めば、かなり完璧。イラク戦争のこともちょっと違う側から考えることができる。戦争といっても特殊部隊の人たちはあくまでも仕事で行っていて、事務的にこなしていかざるをえない。でも、イラクの住人を殺さないようにしたり、逆に現地の人に助けられることがあったり、著者も一方的な見方を避けている。米兵ではなかったので、彼はまだ助かったようなのだが、アブグレイブ刑務所に比較してもずっとましな待遇を受けている。
 この本は戦争捕虜になったときの対処法も教えてくれる。拷問を受けたときは、ひたすら、

   その質問には答えられません。
   その質問には答えられません。
   その質問には答えられません。
   その質問には答えられません。
   その質問には答えられません。

って繰り返すのが鉄則。脱出するチャンスをうまく利用できるようにするために、食事はよくとって、体力を温存するように心がける。そうかそうか。実際に使う機会はほとんどないとは思うが、勉強になります。そして、彼は運良くイラクから生還してくることになる。よくよく考えると、そんなにすごい戦績を残してきたわけじゃないんだけど、なぜだか読んでいると尊敬してしまう所が不思議。

金がないから軍人になった人だけど、マクナブって書くのがうまい。
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        by kaursh | 2004-06-24 02:04 | ノンフィクション
『日本の刑事裁判』伊佐千尋+渡部保夫
 なんとなく買っておいた本だが、最近ぱらぱらと開いている。日本の司法制度の問題を対談の中でかなりつっこんで論じ合っている。対談物は好きだが、このジャンルでは初めて読んだ。

 自白調書をいったん作ってしまえばどうとでもなってしまうという風潮があること。

 裁判所には地獄部と極楽部があって、どっちにめぐり合うかによって被告人のその後の人生が大きく左右されてしまうこと。

 どこかで聞いたことがある話といえばそれまでだが、凶悪殺人犯と断罪されたが実は冤罪だったというケースがどれくらいあるのだろうか、と考えさせられる。

 だとしたら、少年犯罪の真相などはさらに闇の中ということなのだろうか?アメリカだと有名な連続殺人犯がTVの取材を受けたりすることがあって、あれはちょっとやり過ぎだと感じていたが、案外とそうやって話させることはいいことなのかもしれない。宮崎勤や酒鬼薔薇もいっそのことTVに出てしまったら。佐川一政はこの点で救済されている。
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        by kaursh | 2004-06-23 02:17 | ノンフィクション
ホイットリー・ストリーバーの『コミュニオン』
a0024788_302.jpg このところ、新潮文庫でストリーバーの『薔薇の渇き』や『ラスト・ヴァンパイア』が新刊として出版されたり、映画『デイ・アフター・トゥモロー』があったりと、新たなストリーバー・ブームを迎えているといった観がある。
 『コミュニオン』は1987年とちょっと古い作品だが、学識ぶりを披露しながら、独自の体験をもとにUFO論を展開する奇妙な作品だ。ストリーバーは自分の記憶の一部が隠蔽されていて、別荘に滞在していた間にどうやら宇宙人らしきものと遭遇していたことにハタと気づいた。そこで、定評の高い心理カウンセラーに過去を再現してもらい、本当に何が起こったのか、その真相を明らかにしていく。なんと、夜中でベットに入った所に、小さな宇宙人がたくさんやってきて、彼を宇宙船へ連れ出していた。そこで彼は何か手術を受けたりしていた。だが、カウンセリングを繰り返していくうちに、こうしたアブダクション体験は一度だけのことではなかった。子供時代から彼は何度も宇宙人にどこかに連れて行かれ、検査を受けたことがあったのだ。一度は父親と一緒に宇宙船にさらわれたことがあり、彼は案外冷静に事態に対処していたが、父親は宇宙人に驚いて叫び声をあげていた。
 これは虚構なのか、それとも本当にストリーバーの体験なのか、私には確信がもてない。ストリーバーの手法はかなり冷静で、UFOに関心がないカウンセラーを使うことで、アブダクションの記憶に客観性を持たせるようにしている。だが、そういう態度や、妙に整然とした本の内容に、私はどうも逆に胡散臭さを感じてしまう。とはいえ、アブダクション関係の本の入門書としては楽しめるし、UFOとの遭遇の部分は読んでいて、ちょっと怖くなってしまったのも事実。しばらく、寝る前の読書タイムに本を広げていたが、こういう宇宙人が扉を開けてやってきたら……とガクガクブルブルしてました。
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        by kaursh | 2004-06-04 03:01 | ノンフィクション